昨年頃から、「ブックホテル」が流行っているようです。
日経新聞2023年11月18日(朝刊)の記事にも取り上げられていました。
「ブックホテル」の定義はよくわかりませんが、一般に宿泊施設にかなりの本が置いてあり、滞在中に様々な本と会える場所を指しているようです。
この記事では、私が実際に滞在してみたブックホテルを二つ、ご紹介します。
一つ目は、長野県の蓼科親湯温泉。私が訪れたのは2019年で、まだブックホテルという言葉はなかったように思います。
こちらには、「みすずLounge & Bar」というみすず書房の本を中心にその他多くのハードカバーが揃えられた景色も素晴らしいバー・ラウンジと、「岩波文庫の回廊」と岩波文庫が整然と並ぶ場所があります。
「みすずLounge & Bar」はみすず書房の社主が茅野市の出身であっため、また「岩波文庫の回廊」は、岩波文庫の創業者も諏訪市の出身であることから、 出版事業を通して日本の文学、哲学に多大な功績を残し続けていることを誇りに思い、その名を冠した空間を施設内に作り上げたということです。
当店ホントバにご来店いただいた方はお気づきかもしれませんが、店主の私はみすず書房さんの本が大好きで、滞在の際は「あれも読みたい」「これも読みたい」で目移りしてしまい、ほとんどまともに読めませんでしたが、眼福でございました。
自然に囲まれ、温泉も恵まれたこの場所で長期滞在し、読み応えのある本を読み耽る…というのを近い未来に実現させたいです。
二つ目は、2022年10月に本の街神保町にオープンしたその名もBOOKHOTEL神保町。
各部屋やフロアにベストセラーを中心とした本が置いてあり、いつでも気軽に本を読むことができます。
置いてある本はエンターテイメント系の有名作家の方の本が多く、マニアな本好きが泊まるというよりも、読み易く誰が読んでも楽しい本を置いて、本好きの裾野を広げたいのかな?という印象を受けました。
ホテル内の本が充実しているだけでなく、神保町駅から徒歩1分というアクセスの良さに、周辺にはコンビニエンスストアや飲食店も多く便利です。
最上階には、MANGA ART ROOMがあり、漫画の取り揃えはもちろん、サウナもあり、大人気です。
大学のスクーリングに通うのに便利だったので私もすでに3回ほど、こちらのホテルに宿泊しましたが、こちらのお部屋は予約は取れませんでした。
今回ご紹介した2つの宿泊施設以外も、上述の日経新聞の記事では、各地でブックホテルが誕生し始めていると述べられていました。
書店でもなく、ネットでもないところで、未知の本と出会う場所があちこちで誕生しているのは嬉しい限りです。
当店ホントバも、宿泊施設はありませんが飲食を通じて、未知の本と出逢える場となれると嬉しいです。